2020-07-22から1日間の記事一覧

(38)忘らるる 身をば思はず 誓いてし

百人一首38番歌忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな 「拾遺集」巻14・恋4・870by 右近 生没年未詳 右近少将季縄(すえなわ)の娘 忘れられる私の身のことは何とも思いません。忘れないと神に誓ったのに誓いを破った罰を受けて奪われてし…

(37)白露に 風の吹きしく 秋の野は

百人一首37番歌白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける 「後撰集」秋中308by 文屋朝康(ふんやのあさやす) 生没年未詳 六歌仙の一人 22番歌の作者・文屋康秀の子 草葉の白露に風がしきりに吹きつける秋の野は、まるで、貫き通した緒がほど…

(36)夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを

百人一首36番歌夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ 古今集巻3・夏・166 by 清原深養父(きよはらのふかやぶ) 生没年未詳 42番歌人・清原元輔の祖父 62番歌人・清少納言の曾祖父 古今集の詞書 「月のおもしろかりける夜、あかつきがた…