(36)夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを

百人一首36番歌

夏の夜は
まだ宵ながら
明けぬるを
雲のいづこに
月宿るらむ


古今集巻3・夏・166


by 清原深養父(きよはらのふかやぶ)
生没年未詳
42番歌人清原元輔の祖父
62番歌人清少納言の曾祖父



古今集の詞書
「月のおもしろかりける夜、あかつきがたに詠める」



夏の短い夜は、まだ宵のうちだと思っているうちに明け方になってしまいましたが、いったい雲のどの辺りに月は宿っているのでしょう。


あっという間に夜が明けてしまったものだから、月は、西に沈むのに間に合わなくて、雲に隠れてるというのですね~

面白い歌ですね!

さすが、清少納言の曾祖父さんですね。

(もう明け方だなぁ)と空を見上げると、沈むのが間に合わなかった月が(見つかってはいけない)と慌てて雲に隠れる、そんな面白い様子が浮かんでしまいました。

とても私好みの歌に出会えて嬉しくなりました。