(3)あしびきの 山鳥の尾のしだり尾の

百人一首三番歌

あしびきの
山鳥の尾の しだり尾の
ながながし夜(よ)をひとりかも寝む

by 柿本人麻呂


この歌は柿本人麻呂の作ではないといわれますが、百人一首では人麻呂(人丸、人麿、どれも同じ人)作となってます。



「あしびきの」は、山にかかる枕詞で意味はありません。

山鳥(キジの一種)は、昼は雄雌一緒にいて、夜は別々に峰を隔てて(そこまで離れるのですか)眠るという言い伝えがあるので、独り寝を表す時にも使われるそうです。


1300年以上も前の作者さん、長い夜にどんな想いで歌を詠んだのでしょう。


柿本人麻呂は、いつどこで生まれ どのような人だったのかまるで謎の人ですが、持統天皇(645~703)の治世中に活躍した宮廷歌人のようです。

万葉集に沢山の歌が収められてます。(長唄20首、短歌75首)

謎の人ですが、名前はとても有名ですね、沢山の歌を残したからでしょうね。

没後の平安時代半ばに、藤原公任(ふじわらのきんとう)が選んだ36人の歌人三十六歌仙」の一人に選ばれてます。