百人一首80番歌
長からむ
心も知らず
黒髪の
乱れて今朝は
ものをこそ思へ
「千載集」恋3・801
「百首歌たてまつりける時恋の心をよめる」
by 待賢門院堀河
生没年未承認
神祇伯(じんぎはく)源顕仲の娘
崇徳院の母待賢門院璋子に仕えた女房。
末長く変わらないお心かどうか分かりませんが、あなたが帰った今朝の髪が寝乱れているように、私も思い乱れています。
後朝(あとぎぬ)の歌。
朝、別れた直後の男にあてた設定で詠んだ歌。
堀河は女流歌人として名高く、歌合に参加し、勅撰集に60首以上撰ばれています。
崇徳院が撰進した「久安百首」に撰ばれ、家集「待賢門院堀河集」があります。
崇徳帝が退位させられた翌年1142年に、崇徳帝の母・待賢門院璋子の出家に殉じて出家、黒髪を切りました。