百人一首メモノート

虚実織り交ぜて、遠い昔のお話

(18)住の江の 岸による波よるさへや

百人一首18番歌

住の江の
岸による波
よるさへや
夢の通ひ路
人目よくらむ
古今集・恋2・559」

by 藤原敏行朝臣
(ふじわらのとしゆきあそん)
生年未詳~901(?)

住の江の岸によせる波のように、昼だけでなく夜までも。あなたは夜の夢の中の通い路でさえ人目をはばかって、逢いに来てくれないのでしょうか。

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夢って不思議だなと思う時がありますが、昔はもっと(どんな夢を見たか)意味のある事だったのでしょうね。

古今集の詞書に、
宇多天皇の生母で、光孝天皇の后の班子が主催した歌合わせで詠まれた歌)とあります。

班子女王主催の歌合わせ、雅びな感じですね。
班子(はんし、または、なかこ)女王は、仲野親王桓武天皇の第12皇子)の娘です。

藤原敏行の奧さんは在原業平の妻の妹です。

百人一首 在原業平の歌は17番
百人一首 光孝天皇の歌は15番

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藤原敏行藤原南家の系統です。
36歌仙の一人です。
書が上手く「小野道風(おののとうふう)は空海と並ぶ書家と褒めた」という伝説が残っています。

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藤原敏行の詠んだ歌で、好きな歌があります(^^)

秋来ぬと
目にはさやかに見えねども
風の音にぞおどろかれぬる
古今集・巻4・秋歌上169」

藤原敏行の歌は、勅撰集に29首入集しています。

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住の江は、今の大阪市住吉区の海岸。昔は住吉神社の近くまで海だったそうです。

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