(8)わが庵は 都のたつみ しかぞ住む

百人一首8番歌


わが庵は
都のたつみ
しかぞ住む
世をうぢ山と
人はいふなり

by 喜撰法師
(生没年不明、平安初期頃)


都の辰巳=宇治

しかぞ=そのように

私の庵は、都の東南にあり、ここでこの様に心安らかに暮らしています。
世間の人々は、この世を憂いて宇治山に逃れ住んでいると言ってるそうですけれど。

喜撰法師は詳細不明ですが、平安時代初期頃の歌人とのことです。

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百人一首

1、2、3番歌は 飛鳥時代

4、5、6、7番歌は 奈良時代

8番歌から平安時代の歌になります。

8~92番歌 平安時代

93~100番歌 鎌倉時代前期

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源氏物語』以前の宇治で、穏やかに過ごしている様子が目に浮かびます。

辰巳は、時刻では9時前後ですので、季節にたとえるなら春と夏との境の、暖かく穏やかなイメージです。

東南と南東は、どう違うのかな、と、ずっと疑問でしたが、どちらでも良いみたいですね。

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